児童文学特殊講義Z

受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
  通年   4 早川 勝広

授業の主題(テーマ)
文章表現の機構−表現における構想と構成と構造

授業の目標(講義概要)
文章表現、とりわけ、小説の表現は、どのように成立するか。坪内逍遙によって「小説」が提唱され、近代における文学としての小説の成立が意識的に追求されたが、小説は、何をどのように表現するか。人間の真実を写すように表現しようして、描写の手法が開発された。「描写」とは何か。描写はどのように可能となったのか、具体的に考察したいところである。また、物語から小説への転回を考えるとき、ストーリーの成立機構とストーリーの表現機能について考察しなくてはならない。小説の成立の機構を共時論的に問う視座も必要である。構造主義の問題把握の本質を掴むことで、創作と解釈の交点を求める。

授業計画
(はじめに)
(1)小説の表現機構
  @小説の成立
  A物語と小説
(2)物語の構造分析
  @構造主義の成立
  A構造主義分析の実践
  B構造主義の意義と展望
(3)物語の表現分析
  @小説における叙述と構造
  A小説の構成と構造
  B小説表現の構想
(おわりに)

評価方法
日々の出席を重視する。毎回の小説の表現分析の作業課題を提出し、分析技法の自由な開発力を評価する。あわせて、討論への積極的な参加の姿勢と、討議の深まりへの貢献を求め、合わせ総合的に評価する。

テキスト書名 編・著者名 出版社 価格
その都度、作品を配布し、それらをテキストとして分析していく。      

備考